
この会見を見て、わたしは久しぶりに政治家の「本気」を感じた。
高市早苗さんの表情、言葉の一つひとつから、日本への深い愛情と強い危機感がひしひしと伝わってくる。
「今やらなきゃいけない」その切迫感に共感
高市さんが会見で語った「今なんだ。今やっとかなきゃいけない」という言葉。これって、わたしたち一般国民も日々感じていることではないだろうか。物価は上がり続け、国際情勢は不安定で、将来への不安は募るばかりである。
でも多くの政治家は、のんびりと議論ばかりしている印象がある。そんな中で高市さんの「今の今」という緊迫感は、本当に心に響いた。彼女は21世紀の終わりや22世紀のことまで考えて、今この瞬間に責任を感じているのだ。
特に印象的だったのは、ガソリンと軽油の暫定税率廃止への言及である。これって、車を使わざるを得ない地方住民や運送業界で働く人たちにとっては切実な問題。高市さんはこうした生活に直結する課題をしっかりと理解していると感じる。
年収の壁引き上げについても、働く意欲のある人たちの背中を押す政策だ。パートで働く主婦の方々が時間調整に悩まなくて済むようになれば、どれだけ助かることか。
防衛への現実的な視点が頼もしい
高市さんが防衛について多くの時間を割いて説明したのも印象深かった。特に「日本が武力攻撃を受けた時に米軍が自衛隊より前に出て戦ってくれるという立て付けにはなっていない」という指摘は、多くの国民が誤解していた部分かもしれない。
わたしたちは「アメリカが守ってくれる」と漠然と思いがちだが、実際は自衛隊が主体的に行動し、米軍は支援・補完の役割なのである。これを正直に国民に伝える姿勢に、政治家としての誠実さを感じた。
宇宙やサイバー、電磁波領域など、新たな戦争の形態への対応についても具体的に言及していたのも心強い。ドローンや極超音速兵器など、SF映画の世界だと思っていた脅威が現実になっている今、こうした認識を持つリーダーが必要だと痛感する。
そして「政府専用機を地上に縛り付けているのは誰?」という問いかけ。これには思わず「そうだ!」と声に出してしまいそうになった。日本のトップが世界を飛び回って日本をPRする、そんな当たり前のことがなぜできないのだろうか。高市さんなら「毎月1回は各国を訪れたい」という積極的な外交姿勢で、日本の存在感を高めてくれるはずである。
経済政策についても、「行き過ぎた緊縮財政ではなく責任ある積極財政」という方向性は時代に合っている。デフレから完全に脱却できずにいる今の日本には、戦略的な財政出動が必要だろう。危機管理投資と成長投資で雇用と所得を増やし、税収の自然増につなげるという発想は理にかなっている。
皇室典範改正についての発言も重要だった。126代も続く皇統の重みを理解し、それを次世代に繋ぐ責任感。これこそ保守政治家としての根本的な使命感である。「世界のどこにも例のない、日本にしかない大切な宝物」という表現からは、皇室への深い敬意が伝わってくる。
高市さんの会見を通じて感じたのは、彼女が単なる政策論ではなく、日本という国の将来を本気で心配し、行動しようとしているということだ。「高市、高い位置に日本を」というフレーズには、彼女の強い意志と日本への愛が込められている。
今の日本に必要なのは、こうした覚悟を持ったリーダーではないだろうか。高市さんの挑戦を、わたしは心から応援したいと思う。

