TikTokで初投稿した小泉進次郎氏に批判が殺到している光景を見て
わたしは「ついに若者も気づいたか」と感じた。
自民党農水大臣という要職につきながら
「日本のために政治家引退してくれ」というコメントが
TikTokで殺到する光景はある意味象徴的だった。
あと批判的一色のコメントを2000件以上消し込みしてるのは
平井消し込み議員の仕業なのか!?!?
TikTokで露呈した小泉進次郎の現実
小泉進次郎氏が9月21日にTikTokで初投稿を行った際、わたしはその勇気を評価したかった。
しかし、コメント欄を見た瞬間に感じたのは、むしろ痛々しさだった。
★貴方は何もしなくていい小泉構文を作ってなさい
★親子で日本を壊すな!日本国民を無視する自民党は終わりだよ
★コメ欄を見ればオールドメディアの世論調査がいかに偏向してるか良く分かるね
★バラエティー番組の小泉進次郎さんは楽しい!政治家辞めて欲しい
★日本のお米が高いままで、なぜ笑顔で総裁選に立候補できるか不思議です
これらの声は決して一部の極端な意見ではない。
9/23時点でコメントは7500件、TikTokという若者の集う場所で
スンズロー陣営が最も期待していたはず若者世代が、小泉進次郎に対して投げかけられた率直な感想。それこそが現実だ。
2024年8月に共同通信社が実施した電話世論調査で、30代以下の若者層でトップになるなど、知名度が高く年齢も若い小泉氏はかねてから若手層の支持を集めていましたというが、本当にそうなのだろうか。メディアが作り上げた虚像に踊らされていたのではないか。
現に、総務省が公表した調査報告書によると、TikTokを10代の65.7%、20代の58.7%、30代の39.7%が利用している中で、こうした手厳しい反応が集まったということは、若者の政治への眼差しが思いのほか厳しいことを物語る。
インバウンド6000万人という現実離れした夢想
しかし、本当に呆れたのは彼が総裁選で掲げた政策だった。2030年までに訪日外国人を6000万人に、消費額を15兆円に増やすという目標。これを聞いたとき、わたしは「この人は庶民の暮らしが見えているのか」と疑問に感じた。
野口健氏が狂気の沙汰としか思えないと批判したのも当然だ。今でさえオーバーツーリズムで各地の住民が困っているのに、その倍の観光客を呼ぼうというのだから。
京都では観光バスが住宅街の細い道を走り抜け、地元住民が通勤や通学に支障をきたしている。鎌倉では休日になると江ノ島電鉄は外国人観光客で満杯になり、地元の人が電車に乗れない。こうした現実を小泉氏は知らないのだろうか。
小泉進次郎氏「自民党に足りなかったこと、それは『国民の声を聞く力』『国民の想いを感じる取る力』ではなかったかと感じています」と言いながら、2030年に外国人観光客6000万人、消費額15兆円を目指すという政策を打ち出す。これほど矛盾した話があるだろうか。
数字ありきの政策は、かつて父・純一郎氏が「郵政民営化すれば日本は良くなる」と言ったのと同じ構図。中身のない、キャッチフレーズだけの政治なのだ。
外国人観光客が落とすお金で経済を回そうという発想自体が、まさに日本の技術力や製造業を軽視した考え方。観光に頼る経済は不安定で、コロナ禍のときのように一瞬で崩れる脆弱性を持つ。
夫婦別姓に関しても、24年に目玉公約とした選択的夫婦別姓の導入については持論を封印したとある。自分の信念すら選挙のために曲げてしまう軽薄さ。これでは政治家としての一貫性を疑わざるを得ない。
若者がTikTokで示した反応は、そうした小泉氏の中身のなさを敏感に感じ取った結果なのかもしれない。政治家の軽い言葉遣いや薄っぺらい政策に、もううんざりしているのだろう。
わたしたち有権者は、見た目の若さや話し方の上手さに惑わされず、政策の中身や実現可能性をしっかりと見極める必要がある。小泉進次郎氏のTikTok騒動は、そのことを改めて教えてくれる出来事だった。