
きょう夕方、公明党が自民党に対して連立離脱を一方的に通告したニュースは、わたしにとって本当にショックな出来事だった。
26年も続いた自公連立政権が、こんなあっけない終わり方をするなんて、誰が想像できただろう。
報道を見ても、高市早苗総裁のぶら下がり会見の文字起こしを読んでも、あまりにも公明党の対応が冷たすぎると感じた。
高市総裁は、公明党の斉藤代表が懸念を示した政治資金の問題について、火曜日の会談以降、党内で真摯に対応を進めていたと話している。しかも速やかに対応しようと作業していたのね。だけど、今日の会談の目的は、公明党が地方の声を自民党に伝えるというものだったはずだ。
なのに、いきなり公明党案の政治資金規正法改正案の賛否をその場で求められたという。それって、あまりにも酷な要求ではなかったかしら。
高市総裁は、自民党には総裁と幹事長だけでは決められない党内手続きが必要だと説明し、来週改めて協議したいと伝えている。これこそが、民主的な政党としてのまっとうな姿勢だ。いくら切羽詰まっているとはいえ、トップの2人がその場で即断するのは、まさしく独裁で、自民党の文化やルールに反しているのは当然だ。
公明党はそれを知っていて、あえて無理難題を突きつけたようにしか、わたしには思えないのだ。その結果、「具体的な回答ではない」として、一方的に連立離脱を突きつけたのね。26年も共に歩み、野党時代でさえ協力し合った仲間に、こんな対応をするなんて、あまりにも不義理ではないだろうか。
高市総裁就任からたった5日で連立離脱は筋が通らない
今回の連立解消劇が、新しい総裁に選ばれた高市氏の責任だと捉える向きもあるようだが、それは筋違いだと強く言いたい。記者からの「総裁が替われば連立解消はなかったのか」という問いに対し、高市総裁は公明党側から「誰が総裁に選ばれていても同じ」と言われたことを明かしている。
つまり、今回の問題は、高市氏個人の責任ではなく、これまでの自民党執行部、つまり前執行部時代からの「政治とカネ」の問題への対応が不十分だと公明党が判断したことにあるのだろう。
高市総裁はまだ就任して5日かそこらで、今日で6日目だと会見で語っている。たったの数日で、前執行部から引き継いだ問題の全てを解決しろというのは、あまりに無茶だ。彼女は、就任後すぐに公明党の懸念点を真摯に受け止め、党内で検討するよう指示までしている。この行動は、誠実そのものだ。
にもかかわらず、高市総裁が矢面に立たされているのは、見ていて本当に心が痛む。
公明党が本当に連立解消の理由を「政治とカネ」の問題への対応のみとしているなら、なぜ、高市総裁に充分な時間を与えなかったのだろうか。このスピード感と一方的な通告の裏には、「政治とカネ」の問題とは別の、もっと根深い理由があるのではないかと疑ってしまうのだ。
例えば、今後の選挙協力など、別の思惑があるのかもしれない。しかし、どのような理由があれ、日本の安定的な政治の基盤である自公連立を、こんな形で一方的に崩した公明党の判断は、あまりにも軽率だと言わざるを得ないのだ。
政治の安定を脅かす連立解消と今後の日本
今回の連立解消は、今後の日本の国内政治、そして安全保障や経済安全保障に、重大な影響を及ぼすのは間違いない。公明党が連立を離脱したことで、自民党は国会運営でさらに厳しい状況に立たされるだろう。特に、公明党の協力が不可欠だった平和安全法制など、安全保障政策の推進に暗雲が立ち込めるのではないかと、わたしは不安でたまらない。
外交や安全保障は、この厳しい国際情勢の中で、待ったなしの課題だ。隣国の脅威が増す中で、与党の足並みが乱れるのは、国益を損なう行為に他ならない。
また、高市総裁は会見で、総理指名選挙についても質問を受けている。もし、野党がまとまれば、自民党以外から総理大臣が出る可能性も十分にあり得る状況だ。これは、日本の政治が不安定化に向かうことを意味している。
わたしのような一般国民は、政治の安定があってこそ、安心して日々の生活を送れるのだ。この連立解消劇は、わたしたち国民の暮らしと密接につながっている政治の基盤そのものを揺るがしていると感じる。
高市総裁は、最後の最後まで協議の継続をお願いしたにもかかわらず、公明党に受け入れられなかった。自民党の幹事長も「誠に残念」と悔しさを滲ませていた。
政治の安定を何よりも重んじるべき公明党が、このタイミングで連立を解消したことは、「大義なき離脱」と言われても仕方がないのではないか。わたしは、偏向報道ばかりで報道しない自由を平気で行使するオールドメディアに危機感を感じているからこそ、この問題は公正に報道され、国民に正確に伝えられるべきだと思っている。
高市総裁には、逆境にめげず、この不安定な政治状況の中で、リーダーシップを発揮して頑張ってもらいたい。今の日本に必要なのは、ぶれない強いリーダーなのだから。

