信じられない光景を目にした。高市早苗氏が総理大臣になる...
きょう10月4日、自民党総裁選の決選投票で高市氏が185票を獲得し、小泉進次郎氏の156票を上回った。日本の憲政史上、初めて女性が総理大臣の座に就くことになる。わたしは画面越しに開票結果を見ながら、日本の政治が大きく動いた瞬間を体感していた。
党員の声が生んだ奇跡の逆転劇
1回目の投票結果を見たとき、正直なところ不安がよぎった。高市氏の議員票はわずか64票。3位の林芳正氏の72票にも届かない数字だ。テレビのコメンテーターたちは「厳しい」「難しい」と口を揃えていた。
しかし、党員票は違った。高市氏は119票を獲得し、小泉氏の84票を大きく引き離してトップに立ったのである。全国の自民党員たちが「この国を守れるのは高市氏だ」と判断した証拠だろう。
決選投票に進んだとき、驚くべき変化が起きた。議員票が64票から149票へと85票も増加したのだ。これは前代未聞の大逆転。党員の圧倒的な支持が、迷っていた議員たちを動かしたに違いない。
麻生太郎氏の一世一代の勝負
今回の総裁選を語る上で、麻生太郎氏の存在は外せない。85歳という年齢にもかかわらず、自民党政治の要として君臨し続ける麻生氏。石破政権下で非主流派に転落していた彼が、最後の大勝負に打って出たのである。
投票直前、麻生氏は「党員票の多い候補に投票する」と発言していた。これは事実上の高市支持表明だ。前回の総裁選で高市氏を支持して敗れた麻生氏にとって、今回は名誉挽回のチャンス。自身が率いる43人の麻生派を動かし、他派閥の議員たちにも影響を及ぼした。
ネット上では「麻生太郎の復活か」「一世一代のギャンブルに勝った」「キングメーカー復活」といった声が溢れていた。石破政権で冷や飯を食わされていた麻生派が、ここにきて主流派として返り咲く可能性が高い。
オールドメディアの予想を覆して
選挙期間中、テレビや新聞の多くは小泉氏有利を伝えていた。若さとルックス、改革派のイメージ。メディア受けする要素を全て持つ小泉氏を、マスコミは推していたように見える。
しかし、党員たちは違った。経済安全保障、防衛政策、エネルギー政策。国家の根幹に関わる重要課題について、具体的なビジョンを語れる候補を選んだのだ。高市氏は以前から一貫して保守的な立場を貫き、安全保障の重要性を訴え続けてきた。その姿勢が評価されたと言える。
わたしのような無党派の国民から見ても、高市氏の政策論争での存在感は際立っていた。曖昧な言葉で逃げず、時に批判を浴びながらも自分の信念を語る姿勢。それこそがリーダーに必要な資質ではないだろうか。
テレビの偏向報道に辟易していた人々にとって、今回の結果は一筋の光明かもしれない。SNSやネットメディアの発達により、オールドメディアが作る「空気」に流されない判断が可能になってきた。
女性初の総理大臣が背負うもの
高市氏は選出後のあいさつで「自民党の新しい時代を刻んだ」と語った。力強い言葉だ。衆参両院で与党が過半数を割る厳しい状況の中、スタートを切ることになる。連立拡大の交渉、野党との対話、そして何より国民の信頼回復。課題は山積みだ。
ただ、高市氏には経済安全保障担当相としての実績がある。半導体をはじめとする重要物資の確保、技術流出の防止など、国家の安全保障と経済を結びつける政策を推進してきた。中国の台頭やロシアの動向など、国際情勢が不安定な今こそ、こうした経験が活きるはずである。
きょうから日本は新しい時代に入る。女性が総理大臣になることで、政治の風景が変わるかもしれない。様々な立場の声がより反映されるようになれば、それは日本の民主主義にとってプラスだろう。
高市新総裁には、イデオロギーに囚われず、日本の国益を最優先に考える政治を期待したい。党員の声と、麻生氏をはじめとする実力者たちの支援を受けて誕生したリーダーシップが、この国をどこへ導くのか。わたしたち国民は、しっかりと見守っていく必要がある。
歴史的な一日が終わろうとしている。